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羽生結弦

  • 2011/03/29(火) 23:30:53

男子フィギュア界にまた一人新星が現れた。高橋大輔、織田信成、小塚崇彦。日本男子三羽ガラスと呼ばれ誰もが世界一を目指せるポテンシャルを秘めている。そんな中で生まれた新星が今日の主役、羽生結弦である。
四大陸選手権で大会史上、男子シングルでは最年少で銀メダルを獲得したのだ。高橋、織田、小塚ら世界選手権出場組が調整段階とはいえ完璧な演技で獲得した銀メダルの価値は本物であろう。

「驚きました」

大会を振り返っての当人のコメント以上に観る者が驚かされ演技にわくわくした。

16歳の羽生結弦は昨シーズン、ジュニアグランプリ(GP)ファイナルで小塚崇彦以来2人目世界ジュニア選手権では高橋大輔、織田信成、小塚に続く4人目の優勝を遂げ今シーズンからシニア参戦を果たした。

デビュー戦となったNHK杯で4位と上々の滑り出しを見せた羽生はロシアでのGPこそ7位にとどまったものの全日本選手権で4位と健闘し四大陸選手権で表彰台に上ったのである。

今後、体の成長が柔軟性などにどんな影響を及ぼすか心配ではあるがそこはたぐいまれな身体能力で是非克服してもらいたい。

シニア参戦1年目で残した成績はもちろんの事だがシニアの舞台でも際立った個性を持つことを示したところに誰よりも将来性を感じさせる。
図抜けた柔軟性をいかし女子の技といってよいビールマンスピンを取り入れるなどしたプログラムはジャンプ全盛の男子フィギュア界で異彩を放つ。誰よりもバランスが取れそれでいて華のある演技力で国内のみならず海外でも観客の目をひいた。

柔軟性ばかりではない。

羽生結弦は四大陸選手権出場選手の中でただ一人4回転ジャンプを成功させた。男子では十分な筋力をつけて習得するケースが多いのにほっそりした体型にもかかわらず成功させたポテンシャルの高さは大きな驚きに値する。

反面、課題もはっきりした。


フリーの演技時間はジュニア時代と比べ30秒長いがスタミナ面で対応し切れていないように見受けられる。こうした課題はあっても、十分以上に存在感と可能性を示した活躍は近年、好成績を残してきた日本男子の次代の担い手が現れたことを告げるには十分すぎるパフォーマンスであった。

ジャンプだけをを武器に世界水準まで台頭する選手の多かった日本男子フィギュア陣の中では珍しいタイプの若武者は大きな存在感を感じさせると共に世界を制する日がきっと来る事を予感させるのにも十分だ。

羽生結弦

是非、覚えておいて頂きたい。

フィギュア世界選手権から

  • 2010/04/10(土) 13:42:51

高橋大輔が男子フィギュア日本史上初めての世界選手権金メダルを獲得した。先のバンクーバーオリンピックで銅メダルを獲得した高橋にとって金メダルのライザチェックや銀メダルのプルシェンコが揃って出場していない今大会は大会前からチャンスと言われ、いわば金メダル獲得は義務つけられていたのかもしれない。そんな重圧の中、高橋らしい見事なステップと表現力でオリンピック金メダリストよりも高得点で優勝したのだから凄い。

更に女子ではオリンピック女王の韓国のキム・ヨナを抑え浅田真央がリベンジを果たした。キム・ヨナの明らかな調整不足、スタミナ不足によるショートプログラムの大失敗があったとはいえ浅田は最後までこだわり続けたトリプルアクセルで世界の頂点に返り咲いた。

男女問わず世界のトップクラスの選手はオリンピックに全てをかけ精神的にも体調もピークに持っていくためその数週間後に行われる世界選手権にモチベーションを合わせるのはかなり難しいはずだ。そもそもこの時期に世界選手権を行う意味もよく分らないのだが次回オリンピックへのスタート、もしくはオリンピックで残念な結果を残した選手のリベンジの場と捉えるといいのだろうか?
そんな今大会の男子ではオリンピックで失敗したアメリカのアボット、フランスのジュベールなどが出場したものの4年後のソチオリンピックを見据えた若き新星はまだ時期尚早なのか出場はしていない。今大会は世界選手権史上初めて金メダルがヨーロッパ、アメリカ大陸からアジアに渡るのか?だけが注目の的だったのだがその期待に高橋が見事に答えてみせてくれたのだ。

女子はオリンピック期間中に母親を亡くしながらも銅メダルを獲得したカナダのロシェットは出場していないもののオリンピック4位のアメリカの17歳・長洲未来やロシアの若き妖精こちらも17歳でソチオリンピックの星・マカロワなど将来を嘱望される選手も出場し意味のある大会になった。しかし浅田をはじめ日本の安藤美姫や鈴木明子を含めキム・ヨナも調整不足、モチベーション低下は明白だった。



オリンピックではメダルの行方と共に男子の4回転ジャンプ、女子のトリプルアクセルなどジャンプの回転数や技の難しさを問うスポーツとしての存在意義と表現力などを競う芸術性との挟間でフィギュアそのものの今後の方向性に関し大いな物議を醸していた。

「4回転を跳ばないでチャンピオンになるのは嫌なんです」と言いきった高橋。4回転を回避し安全策に出れば悲願の金メダルのチャンスがあったオリンピック。オリンピックでは4回転を跳んだものの正確性を欠いたプルシェンコが敗れ正確無比な3回転ジャンプと基本に忠実なスケーティングを見せ芸術性に優れたライザチェックが勝った。これに端を発した「4回転ジャンプは必要か?」という物議に高橋は今大会でも必要論を唱えた。今大会でも4回転ジャンパーの出場が少なく、数少ない4回転ジャンパーが次々と失敗し順位を落とす中、金メダル最優秀候補だった高橋は4回転を跳んだ(史上初の4回転フリップ)。ジャンプは着氷したものの回転不足を取られた。正確に言えば”失敗”だったのだ。優勝はしたが、オリンピックでの得点を上回ったが・・・

ここで僕なりの意見をまとめておきたい

フィギィアスケートがスポーツである以上ジャンプの回転数、難度は選手が切磋琢磨して上げなければならないのは絶対である。勿論、男女問わずである。それは体操やシンクロナイズドスイミングと同じであるはずだ。しかしこれらの競技が採点方法の根幹に「美の追求」がある以上、技の凄さや派手さだけを競う競技でない事も理解しないといけない。僕は試合では不正確で不安定な4回転ジャンプよりも正確で華麗な3回転ジャンプを見たいと思う。4回転でも失敗すればそれは「失敗ジャンプ」という考え方だ。より高度なジャンプ(技)をより正確に跳べた方に重きを置くべきと考えている。決して4回転が不要と言っている訳ではない。できれば更に進化し5回転、6回転(物理的に無理だろうが・・・)というスーパー技も見てみていたいが、それ以上にコンビネーションジャンプやステップ、スパイラルにスピンなど全てに華麗でスピーディーで完璧なプログラムを見たいと思う。

村上佳菜子 世界を制した氷上のあやや

  • 2010/03/30(火) 07:44:18

村上佳菜子。”氷上のあやや”とマスコミから騒がれていたアイドルスケーターが世界ジュニアの女王に立った。




「フィギュアスケートは大好きだが勝ち負けを決めるのは嫌だ」と言い張っていた15歳の天才少女が世界一になりリンクで満面の笑顔を振りまいた。伊藤みどりを育て浅田真央を見出した名コーチ、山田満知子コーチが「私の教え子の中で才能だけはトップ」と言い張るだけの才能は誰もが認めるところだった。しかし大きな大会になればなるほど自分の力を出し切れない村上佳菜子がいた。緊張から大きなミスを犯すわけでもない、プレッシャーから自分の力を発揮できない訳でもない。





トップレベルの大会に行けばいくほど村上自身が憧れたり目標としてきた選手と戦う事になる。そんなトップスケーターに対しライバルというよりあこがれのアイドルを見る乙女のようになってしまうのだ。全日本選手権では同じフィールドに立ちながら同じスケートクラブ出身の浅田真央の演技に見とれ、同じく一目を置く鈴木明子の演技に涙を流して感動し、同じリンクでの練習時間にライバルの選手にリンクを譲るなどおよそ戦う選手同士という関係になれずに得点や順位に執着を見せないのだ。これが村上の大きな弱点であった。

それでも村上佳菜子の技術はレベルが高い。表現力はキム・ヨナ2世と呼ばれジャンプの技術の高さは浅田真央の再来と呼ばれている。つまりキム・ヨナと浅田真央をミックスさせた素質を随所に見せてくれる。15歳とは思えない表情と手先、指先まで伸びた表現力はまるで氷上でダンスを踊っているかのようでジャンプでも3回転+3回転を跳ぶなど数種類のジャンプをほぼ完璧に跳ぶ。しかも浅田真央でさせスランプに陥った身長の急激な伸びによる体幹バランスの変化にも惑わさせることなく身長の伸びに関係なくバランスを崩すことなく跳び続けた。

「とにかく笑顔で踊りたい」と言い続ける天才少女はバンクーバーオリンピックをテレビで見て新しい感情が生まれたらしい。「あのリンクに立ちたい」早くからソチオリンピックの星と言われてきた村上はその出場を目標にしたことはなかった。前述の「大きな大会では戦いたくない」という思いが強くあったのだが今は「憧れの先輩たちと同じリンクに立ってみたい」と少し前向きとなったようだ。しかしまだまだ「あの選手たちを倒したい、オリンピックの金メダルが欲しい」と思わないところが村上佳菜子らしい。

これからは過剰な程にマスコミに追われ続ける日々が続くだろう。少なくとも4年後のソチオリンピックまでは。そんな状況にも負けずどんな時でも満面の笑顔で楽しくリンクの立ってもらいたいと思う。それが村上佳菜子の一番の魅力なのだから。




エフゲニー・プルシェンコ

  • 2010/01/27(水) 04:15:01

世界最高のジャンプを跳ぶ男がいよいよ銀盤に戻ってきた。地元サンクトペテルブルク市の議員も務める「ロシアの皇帝・エフゲニー・プルシェンコがヨーロッパ選手権で見事に優勝しその力をいかんなく発揮しまもなく開幕するバンクーバーオリンピック男子フィギュアスケートの金メダル最有力候補として名乗りを上げた。

彼を初めて見たのが長野オリンピックの翌年(1999年)のNHK杯だった。4回転ジャンプを跳ぶ数少ない選手として知られていたプルシェンコを見に行った会場で僕は目を疑った。4回転−3回転−2回転の3連続コンビネーションジャンプを見せたのだ。この時まだ16歳。もちろん史上初の4回転のコンビネーションジャンプに会場は一瞬静まり返りそして大きくどよめいたのを今でも覚えている。この前年、史上最年少で世界選手権のメダルを獲得した天才は更なる進化を遂げ研ぎ澄まされたジャンプに僕は興奮した。興奮したというよりビックリしたのが本音だったかもしれない。

金メダル確実と言われた20002年のソルトレークオリンピックでは序盤のショートプログラムで転倒し大きく出遅れたもののNHK杯の衝撃を越える4回転−3回転−3回転のコンビネーションジャンプを見事に成功させ銀メダルを獲得したのだ。その後も世界選手権を総なめにし臨んだ2006年のトリノオリンピックでは最高のパフォーマンスで他を寄せ付けない圧倒的強さで金メダルを獲得し銀盤を去ったのだった。

過度のトレーニングとジャンプの影響からか両ひざを中心に足は満身創痍と聞いている。いつ大けがをしてもおかしくないほど悲鳴をあげ爆弾を抱えているそうだ。幾度となく手術、リハビリを繰り返し復帰を目指しながらも地元サンクトペテルブルク市では市会議員を務めるなど地域貢献をし次のオリンピック開催地となったソチの誘致活動にも大きく貢献したそうだ。

そんなプルシェンコが痛みと戦いながら、痛み止の注射を打ちながら銀盤に戻ってきた。世界最高のジャンプには衰えを感じさせず、スピンやステップ、表現力に一段と磨きをかけてヨーロッパ選手権では大きく躍動した。男子史上最高点をたたき出し世界中のライバルにため息をつかせるほどの圧勝劇を見せつけいよいよバンクーバーに乗り込んでくる。
メダルが期待される日本勢(高橋・織田・小塚)の3人もまた一人やっかいなライバルが現れたと危機感を感じているだろう。プルシェンコが復帰したことで世界の注目はいかに綺麗にいかに高く4回転を跳ぶ事が出来るかに集まったといっても過言ではない。世界中の4回転ジャンパーが色めきだつ展開になったことで見ているファンも楽しみが増えたというものだ。いよいよ開幕が近づいたバンクーバーの銀盤でエフゲニー・プルシェンコが舞う4回転のコンビネーションジャンプ。本当に楽しみである。



中野友加里

  • 2009/12/28(月) 01:05:37

4年前のトリノオリンピック選考会を兼ねた全日本選手権。グランプリシリーズで大活躍する浅田真央の陰に隠れていたものの中野友加里の成長は著しく、年齢制限に引っ掛かる浅田を尻目にオリンピック代表の座をほぼ手中にしていた中野だったが最終選考の全日本選手権で村主がまさかの大逆転優勝をさらいオリンピック代表の座も村主の手に落ちた。この時流した中野の涙は印象的だったがコメントがさらに印象に残っている。「今季は自分でも出来すぎだったしまだまだオリンピックの出られる資格はなかった。悔しいが次回のバンクーバーでは出場だけでなくメダル候補と呼ばれていたい」





そう誓った日から中野は日本の常にトップ3に君臨し続けた。浅田真央、安藤美姫につづいての実力者で安定感ではトップとも言われ常に日本女子フィギュア界をひっぱてきた存在だった。日本の3番手と言っても世界でもトップ10には十分に入る実力者であり勿論バンクーバーオリンピックのメダル候補でもあった。

「世界最高のドーナッツスピン」と称されるなどスピンの回転速度や切れ味、軸のぶれなさなどまさに芸術の域にまであると言われている。ビールマン姿勢から軸足を変えてキャッチフットレイバックスピンへ移行する高難度の足換えコンビネーションスピンを披露したり片手のビールマンスピンを見せるなど中野のスピンは本当に凄い。しかし、中野=スピンの様なイメージさえあるが実はアクセル・ルッツ・フリップ・サルコウ・ループ・トゥループの6種類の3回転ジャンプを跳ぶ事のできる世界中でも数少ない女子選手なのである。極端に難しいジャンプ構成を組む選手として知られその構成点は韓国のキム・ヨナをはるかに上回る。





そんな中野だが今季、大事なオリンピックイヤーは肩の故障などもあり少々出遅れた。故障をおして出場した大会では精彩を欠き、常連だったグランプリシリーズの表彰台も登れないまま鈴木明子の勢いに完全に飲み込まれてしまった。浅田真央の不調がクローズアップされていたが実は中野の方が深刻だったかもしれない。

勢いでオリンピック候補にまでなった4年前と全く逆の立場で迎えた全日本選手権、最終選考会。最高のパフォーマンスでショートプログラム2位につけ代表に王手をかけた中野だったがフリーの演技で得意の3連続ジャンプに失敗し惜しくも3位に沈んだ。2位に躍進した鈴木との差はわずかに0.17.ジャンプにして2回転が3回転になっただけで十分に逆転できる点差。4年間の思いを体いっぱいに使って表現してくれたしそのパフォーマンスは最高だった。しかし勢いの前にわずかに及ばず屈してしまった。

「五輪を目指すのは今回が最後。この気持ちは4年後まで続かない」静かにそして淡々と出てくる言葉の数々。引退を決意したかのような言葉の数々に今回にかける熱い思いを感じた。中野友加里はもう見れないのだろうか?寂しすぎるのだが・・・・




ジェレミー・アボットと佐藤有香コーチ

  • 2009/12/27(日) 00:25:54

「豚だって空を飛べるはず」バンクーバーオリンピックの男子フィギュアスケートの金メダル候補、アメリカのジェレミー・アボットの座右の銘である。

全米ジュニアのチャンピオンになり彗星のごとく現れたジェレミー・アボットだったがシニア初年度は全米選手権の予選に失敗するなどなかなか芽がでない選手だった。そんなジェレミー・アボットが全米選手権本戦で優勝しさらに見事にグランプリシリーズファイナルに優勝するなど一躍、オリンピックの金メダル候補に躍り出た陰に日本人コーチの存在がある。

佐藤有香。

日本人女子フィギュアスケート界で伊東みどり以来2人目の世界女王になった天才スケーターだ。正確無比なスケーティング技術で世界を制した佐藤はオリンピックでは1992年のアルベールビルで7位、変則開催の1994年のリレハンメルで5位と惜しくもメダルを逃しているもののともに入賞した実績を持つ。
引退後はプロフィギュアスケーターとして人気を博し活動する一方でジュニア選手の指導や育成、振り付けにも携わってきた。

スケート先進国のしかもトップクラスの選手を指導する日本人は少ないというか佐藤有香以外いないだろう。

ジェレミー・アボットはジュニア時代から10数年に渡って一人のコーチに従事してきた。しかし沢山の選手のコーチを兼任していた為か指導ポイントがぶれ始めジェレミー・アボットは伸び悩んでいた。そんな時にジェレミー・アボットはジュニア選手に基礎中の基礎を丁寧にかつ熱心に教える佐藤を見て会話を交わし自ら「コーチになってくれ」とお願いしたという。トップフィギュアスケーターが五輪を目前に控えてのコーチ変更は異例中の異例でまさに決断だった。とうの佐藤有香も「突然すぎて驚いた」というように突然の依頼にとまどったらしいがその情熱に押されて快く引き受けたそうだ。しかし佐藤はジュニア選手の育成、指導には定評があったもののトップスケーターのしかも男子のコーチなどした事がなくオリンピックイヤーという時期もありコーチ就任当初はマスコミにも批判され苦悩したそうだ。


演技の不安定さがアボットの最大の課題であり弱点であったが佐藤有香が口癖のように説く「基礎の大切さ」に心酔し練習態度にも大きな変化を見せ始めアボットも佐藤の事を「成功に至るまでの作業と規律を知っている人」と完全にリスペクトしているようだ。

今シーズンはグランプリシリーズのスケートカナダで優勝し、連覇を狙ったグランプリ・ファイナルでは失敗したものの4位に入り実力の片りんを見せつけるには十分な活躍だ。技の正確性や表現力に大きな進歩を見せたと評判も高く悲願のオリンピック金メダルもしっかり射程圏内にとらえている。その活躍の裏には佐藤有香コーチの仕事があることを皆さんに知ってもらいたい。

ちなみに佐藤有香の両親は佐藤本人は勿論、あの荒川静香を育てた名コーチで現在はオリンピックの日本代表が確実視されている小塚のコーチである。ともに金メダルを狙うアボットと小塚の対決はまさに親子の代理戦争という事になる。そんな事を思いながら男子フィギュアを見ても面白いのではないだろうか?



カタリナ・ビット

  • 2009/11/19(木) 01:03:57

女子フィギュアスケートの選手で「華麗で強くて正確無比で精神的にもタフだった名選手」と聞かれれば僕はカタリナ・ビットを迷い無くあげるだろう。




皆さんは覚えているだろうか?東ドイツ出身で1984年のサラエボ五輪で初めて登場した妖精は華麗に氷上を舞い見ている者、全員を魅了した。
今とは採点方法が違う為に単純に比較は難しいがショートプログラムもフリーも完璧にこなし圧倒的な強さで優勝した姿はまさに女王の風格さえあった。

さらに4年の時を経て体力的には若干落ちたと言われたもののその華麗さ増して臨んだ1998年のカルガリー五輪でも優勝しカタリナ・ビットは完全に女子フィギュアスケート界の女王として君臨した。その時に舞った「カルメン」は観客を虜にし「ロビンフッド」では最後のフィニッシュの矢を射るポーズに心打たれたものだ。世界選手権でも5年間で4度優勝するなどその力は是って意的なものになった。

その後惜しまれながらも引退しプロのスケーターとして世界各地で違った形でフィギュアスケート界を盛り上げていった。
そんなカタリナ・ビットの名を忘れかけた1994年のリレハンメル五輪でプロの出場解禁に伴い出場してきた時は「商業的」だとか「売名行為」だとか言われ無きバッシングにあった。当時、世界はソ連ペレストロイカやベルリンの壁崩壊など社会主義国圏の崩壊で急激な流れで動いていた時代だった。その反面、初めてオリンピックで舞ったサラエボが内戦の影響を受け町が崩壊するニュースが世界中のオリンピックファンを悲しませた。

ここにカタリナ・ビットが出場した意義があったことを観客は最終日のフリー演技で知る事になる。曲は「花は何処へいった」。
戦地と化したサラエボの街を思い出させ世界の平和を訴える演技だった。たしかにフィジカルの低下は否めないしジャンプの精度も欠いていた。内容も高度なテクニックについていけず得点は伸びずに7位に沈んだが拍手の大きさは出場した全選手の中で最大だった。

「衰えたカタリナ・ビットは見たくなかった」という声が無かったわけではないむしろ多かったかもしれない。それでもカタリナ・ビットの出場で改めて平和への思いを強めた人も多かった。

ここ最近のキム・ヨナの強さ、ショートプログラムの「ジェームス・ボンド」の曲に乗せた華麗な舞いの最後に見せるピストルを撃つ決めポーズを見てついついカタリナ・ビットの事を思い出してしまった。

冒頭の「華麗で強くて正確無比で精神的にもタフだった名選手は?」の問いに「キム・ヨナ」と答える日がそこまで来ているのかもしれない。答えはバンクーバーのリンクだけが知っているのだろうか?



バンクーバー金メダル争い序章 フィギアスケート

  • 2009/10/21(水) 17:41:01

来年2月のバンクーバー五輪までいよいよ4カ月を切った。フィギュアスケートもいよいよオリンピックイヤーのグランプリ・シリーズがフランスで幕を開けた。

注目の開幕戦から日本は浅田真央と中野友加里の現段階では実力トップ2が出場し日本勢の特に浅田の最大のライバルである韓国の至宝キム・ヨナもエントリーしてなんといきなりの直接対決になった。







「目標はバンクーバーでの金メダル」と明確に語る浅田にとって最大のライバルとなるキム・ヨナは必ず越えなければならない大きな壁である。この数年、ショートプログラムもフリーもプログラムの内容を大きく変えず自分の得意とする表現力に更なる磨きをかけ、浅田に劣るとされてきたジャンプの正確性の克服に努めてきた成果を着実にあげ続け現段階では浅田の一枚上をいっている感じがある。

今大会も得意技に磨きを掛けジャンプの精度も格段に上がったキム・ヨナに死角なしと見られ浅田がどれだけの差で耐えれるかが焦点だった。
昨季最終戦の世界選手権でキム・ヨナが出した得点は女子史上初の200点超えとなる207.71という驚くべきものだった。この得点がオリンピックでの基準点とされているので優勝の行方よりも得点にも注目された大会となった。

史上初の3回転半+3回転を取り入れ3回転半を2度組み込むなど女子のレベルを突き抜けるほどハイレベルな構成のプログラムの浅田に対し高難度のジャンプがあるわけでもないが確実に加点の見込める計算されつくした構成のキム・ヨナ。
実はここに大きな差があるとされている。ジャンプをミスすれば全く映えない構成の浅田の音楽チョイスやプログラム構成にはここ数年、関係者から大きな疑問が付きまとっている。勿論、「ジャンプをミスしない」という絶対の自信からくる構成であるというのは解るが少なくともここ数年の浅田のジャンプは難易度を重んじる余り正確性に欠けているいるし、大きな進歩を遂げているようには全く見えない。
対してキム・ヨナの構成は表現力を十分に重んじた構成を着実にこなしている上、ここ数年、特に昨季で見られたジャンプの精度の高さは浅田並のポテンシャルに上がってきている。着氷の安定感、次の技への移行のスムーズさを加味すればキム・ヨナの方が確実に上に来ている感は否めない。

そして迎えた今大会。

その差は想像以上の大差となり浅田とキム・ヨナの上位関係をはっきりと印象つけるには十分な結果になってしまった。オリンピックイヤー初戦でみせたキム・ヨナのパフォーマンスは本番での採点は印象度もかかわるからキム・ヨナはかなり有利な立場に立った言えるだろう。
キム・ヨナもフリーでジャンプを飛ばないという致命的なミスなどあった。助走に入った直前でタイミングを失い無理を回避したのだ。その冷静かつ適切な判断力に驚くと共に精神状態の良さをアピールする結果にもなったのだが、その加点をなくしても自己ベスト得点、つまり自身が持つ世界最高点をあっさり更新してしまったのだ。今季初戦、今シーズン用に新しくした音楽とプログラム。それなのに自己ベスト。これはまさにキム・ヨナの一強時代をも印象つける圧勝になった。





「練習してきたことが出せませんでした」と肩を落とす浅田に対し「オリンピックに向け課題が見えた」と前を見据えたキム・ヨナ。コメントからも現段階での立場を物語っているようだった。更なる高みを目指し新プログラムの精度を高めてくるであろうキム・ヨナに対し浅田の生きる道はただひとつ『高難度のジャンプを極める』浅田が勝つにはそれしかないのがはっきりした。残り4ヶ月、浅田の奮起を期待すると共に改めてキム・ヨナの強さを知ったフランスでの大会だった。
 



キム・ヨナ

  • 2008/12/01(月) 03:32:43

キム・ヨナ。「韓国の至宝」と呼ばれる女子フィギュアスケートの第一人者であると同時に世界最高のスケーターである。

安藤美姫や浅田真央の世界のトップに君臨する日本勢を押しのけて世界のトップであると僕は考えている。
正確無比なスケート技術。3回転のジャンプをそれぞれ正確に飛ばしたら男子を入れても世界最高であろう。
ミッシェル・クワンに憧れ本格的にスケートを習い始めた天才少女である。韓国は少し以前まで全くフィギュアスケート界では無名国だった。今でも世界に通用するのはキム・ヨナぐらいでまだまだ世界からみれば後進国であることは否めない。
スケート人口も100名ほどで日本の10分の1にも満たないほどである。コーチもロシアやヨーロッパの有名コーチではなく気心知れた韓国人コーチである。

世界選手権では不運にも故障を抱え3位(銅メダル)とまだまだ本領発揮とはいっていないしオリンピックも年齢制限の壁に阻まれ今度のバンクーバーが初舞台となる。しかし今季はグランプリシリーズ開幕戦のアメリカ大会と中国大会ではものの見事な演技でショートプログラムもフリーも1位になり安藤や中野といった日本のトップに全く寄せ付けない完璧な形で2連勝を収めファイナル進出を早々と決定つけた。

基本に忠実な質のいいジャンプ、流れるようなコンビネーションジャンプには定評があり無理に3回転半(アクセル)や4回転を飛ばなくても3種類の3回転‐3回転のコンビネーションの成功で十分世界のトップに立てるほどの技術だ。

初めて飛んだ3回転ジャンプで着氷に成功し周囲を驚かせたが当の本人は空中でも姿勢の乱れに涙を流すほど悔しがったというほどのポテンシャルの高さ。

18歳と思えぬデリケートでかつ優雅な表現力。フィギュアスケート不毛の国に突如として舞い降りたまさに氷の妖精。

キム・ヨナのこれからに注目していきたい。



浅田真央  守りに入った大人の浅田真央に異議申し立て

  • 2007/11/10(土) 03:27:29

「冬」。いよいよフィギュアスケートの季節がやってきた。ウィンタースポーツの花形のひとつ女子フィギュアスケート。

元来、スポーツといえば女子よりも男子のほうがパワーやスピードで上回る分、迫力もあるし見ていて楽しいが、ことフィギュアスケートに関して言えば「女子」のほうが断然楽しい。





このコラムでもたびたび触れているように「僕には日本人びいき」という概念が大きく欠落している日本人である。『世界一を決める大会の真の世界一位』が好きなわけで頑張っている日本人を日本人だからとい理由だけで親身になって応援する習慣がない。

しかし、「女子フィギュア」の世界は今、確実に『日本』を中心に回っている。古くはサラエボのカタリナ・ビット(当時東ドイツ)やアメリカのミシェル・クワンなどその技術とともに「美」もアメリカやヨーロッパが一歩も二歩も先を行っていた。

日本も「技」(世界女子初のトリプルアクセル)の伊藤みどりに「美」の八木沼純子(個人的趣味・・・)で追随するも世界との差は縮まらなかった。そこに「安藤美姫」という高校生ヒロインが現れにわかに活気づき「浅田真央」というどびっきりのヒロインが現れ日本中を席巻した。




「荒川静香」が負けじと世界で再び羽ばたき更に若手がチャンスをうかがう今日の日本はちょっとした大会では上位を独占する勢いである。(そう甘くはないが・・・)
先日テレビ中継を見ていた。知ってる方もいると思うが滑走順(演技をする順番)とは別にテレビの演出で順番が変わっている訳で実際、現場で見た光景とすっかり変ってしまってたりもする。それは大人の事情と割り切るとして・・・。

ともかく「スケートオブカナダ」の報告から。

SP(ショートプログラム)で3位に甘んじた絶対王者「浅田真央」のフリーの演技。最初のジャンプを見て疑問に思った。ショパンの軽やかなピアノに乗ったジャンプは2回転半だった。予定のトリプルアクセル(3回転半)を意図的に外したのだ。
GPシリーズ戦なのでファイナル進出の為に『優勝』しないといけないという理由もわかる。でも間違いなく今、世界で一番強い選手である。
『守り』に入らなくてもよかったし現に「優勝」はしても「強さ」を内外にアピールする事はできなかった。当の本人も「勝ちにいかないといけなかった。悔しかったけど、(GP)ファイナルも懸かっていたから」と大人の発言をしている。




柔らかな身のこなしと躍動感は他の選手を寄せ付けない。オフに精力的に取り組んだバレエレッスンが、氷上での表現力を更に飛躍させた感じがする。若さゆえ信じられないスピードで「成長」している。今現在「浅田真央」を止めるライバルはいないといっても過言ではない。だからこそ「トリプルアクセルを飛ばなくても勝てた事が自信になった」とか「勝ててホッとした」という発言にはやはりガッカリする。自ら決断し、SP3位から逆転で表彰台の中央に収まった。

この結果が今後の「浅田真央」の成長にどんな影響を及ぼすのかともどかしさが残った・・・・。





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