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葛城育郎

  • 2008/05/30(金) 12:30:38

オリックス時代に当時実力、人気とも絶頂期にあった「イチロー」の後継者として期待をかけた男が今、阪神にいる。




「イクロー」こと「葛城育郎」である。天才的なばっとコントロールと卓越した野球理論、なにより当時イチローよりも上と評価されていたのが強い気持ちとキャプテンシーだった。

『伝説のキャプテン』。立命大時代の葛城を知る人は、尊敬の念を抱いてこう敬称を付ける。

今から10年以上も前の事だった。当時2年生だった葛城はこの学年が主力になる1、2年後は全国制覇も夢でないと確信めいたものを持っていたらしい。しかしそんな思いとは裏腹に監督と指導・練習方針でことごとくぶつかり2年生全員で練習ボイコットという強行手段にでる。そんな中当時からリーダー的存在だった葛城が熱く監督の方針転換を訴え全国制覇をたからかと宣言したのだ。勿論、監督も簡単に折れることなく議論は平行線をたどるが

「全員の気持ちの代弁というならば明日全員、練習まえに頭を丸めてこい」と半ばキレ気味に監督は命令した。翌日、葛城の命令を聞いた2年生全員が坊主頭にし監督をあきれさせた。それを機に立命大は復活を遂げ葛城が4年生になりキャプテンに就任した年なんとリーグ戦で春・秋連続優勝を成し遂げたのだ。
そんな魂あふれるエピソードをもつ「伝説のキャプテン」もプロでは期待されながらもなかなかレギュラーに定着せずトレードに出せれてしまうのである。それでも腐らずに自分の仕事をする事に徹した苦労人は今や阪神の貴重な左バッターとしてクリーンナップを任されたりここ一番で代打に出てきていい仕事をしたりと花を咲かせているスター選手だ。

「プロ野球選手に一番大切なものは?」と聞かれたら迷いなく「気持ちです」と答えるという今では少なくなった珍しいタイプの選手だが僕はそういう選手が好きだ。己のバッティング技術におぼれ、不調の時はバッティング理論を突き詰めようとする選手が多い中、いつでも「気持ちで」と熱く思いこむタイプの選手は見ていてすがすがしい気がする。「イクロー」ともてはやされ期待されながら結果を残せずトレードに出され「葛城」として再びその輝きを放ちはじめた「伝説のキャプテン」。今後の活躍がますます楽しみである。



志村雄彦

  • 2008/05/29(木) 10:26:43

志村雄彦。

高校生時代(宮城・仙台高校)に全国制覇をするなど輝かしい実績を誇るポイントガードだ。「和製アイバーソン」と評された抜群のスピードとバランスに加え天才的なバスケットセンスでチームをけん引した。ある一点の弱点を除いては日本の救世主とよばれたのだが・・・

バスケットボール選手としては致命的な身長160cm(高校当時は150cmそこそこだったはずだが・・・)という体格のハンデだ。

確かにびっくりするほどのスピードを持ちバランス感覚にたけ、パスセンスにシュート技術と今の日本ではどれをとってもトップクラスでありながら身長の低さをカバーする事が出来ず伸び悩んでいる選手だ。
高校から名門・慶応に進んだ天才はリーグ戦や大学選手権(インカレ)で慶応を見事優勝に導いただけでなく自身もMVPを獲得するなど将来を嘱望されていたのだが社会人の東芝に進んでからは出場機会が減り、天性のセンスを発揮することなくベンチを温める日々が続いていた。

僕が彼を初めて見たのが高校生のウィンターカップだったからあれからもう8年になる。
「びっくりした」というのが第一印象だった。

コートサイドで見ていたのだがほんとに小さい体をくねらせて相手の高いディフェンスをかいくぐる様はまさに牛若丸といったところか。度肝を抜かれたのはその圧倒的スピードだっだ。味方も付いていけないほどのドリブルスピードにカットイン、一瞬見失うほどのスピードに本当にびっくりしたのを覚えている。
そんな志村選手にコートの花道で握手をしてもらった時、震えたのを今、思い出した。勿論年下の高校生相手にだ。

その時僕はこう質問した「大学でもバスケやるのか?」と。すると彼は屈託のない笑顔でこう答えた「やりますよ。だってまだまだ本気出してないし」

強がりか本心かはその時わからなかったが確かに味方に合わせている感があった事を思えば自信があったのだろう。その言葉通り、大学でも結果を出した志村は次なるステージへ進んだのだがやはりその先は簡単ではなかったようだ。大きな怪我もしていないのに自身はなにも衰えていないのに通用しない大きな壁が社会人にはあったようだ。

そんな志村選手が東芝を退団しbjリーグの仙台89ersにドラフト指名され移籍する事が決まったようだ。地元に戻ってまたあの時の輝きを取り戻してほしいと心から願っている。皆さんも注目して見ていただきたい。志村雄彦という身長160cmのバスケットボーラーを。



女子バレーボール 北京へ  オリンピック出場権獲得

  • 2008/05/27(火) 12:55:35

女子バレーが2大会連続のオリンピック出場を決めた。
東京で開催された世界最終予選で見事勝ち抜け出場を決めたのだ。世界ランク8位の日本は当然出場してしかるべき資格があると思うのでこの結果は当然の結果としてうなずける。

前回予選では出場決定だけで大喜びしたメンバーがそのまま本戦で大惨敗を喫した経緯があるだけに今回は出場を決めても「ここがスタート」と位置づけ予選は当たり前その先が本当の戦いであるとメンバー全員が認識していたように思う。

アテネで戦った竹下・高橋・杉山はすっかりベテランの域に達し栗原はもうすっかりエ―スの風格が漂ってきた感がある。木村沙織や荒木も着実に力をつけ
大山・菅山(かおる姫)の故障・大友の結婚・出産での離脱による戦力ダウンを一切感じさせないチームに仕上がった。




しかし、北京でメダルを狙えるチームかと聞かれれば残念ながら否定しなければいけない。
ロシア・ブラジルの世界ランク1、2位の強豪に地元・中国、ヨーロッパの新興勢力も侮れないしキューバ・アメリカも一発逆転をと虎視眈眈と狙っている。そん中、日本がいかに上位に進出できるかを考えた時にやはり持前のスピードと粘りに頼らざるを得ない気がするし実力差は歴然としている。これは北京の本番までに到底埋まる差ではないだろう。

今更、大型化やパワーアップは見込めないし大きな戦術の変更・コンバートは間に合わないだろう。柳本監督と竹下キャプテンを中心としたチーム全体の和で粘り切るしかないのだろう。アテネ五輪後に一度は協会からの監督続投要請を拒否した柳本監督の気持ちを覆したのは「アテネで忘れたものを取りに行きましょう」という選手たちからのメールだったらしいがその気持ちとは裏腹に4年前以上に世界との差は広がっているのが現実だ。

今、日本女子バレーは一時期の低迷期を脱したと評する専門家が多いと聞くが果たしてそうなのだろうか?世界ランク8位の日本は上を狙うより下からの突き上げを凌ぐ方に一生懸命にならざるを得ないこの世界の流れの中で本当に低迷期を脱したのだろうか?

北京行きを決定した次の日、ほぼベストメンバーで臨んだにも関わらず格下・タイにあわやのところまでおいつめられたり完全に勝ちゲームの展開で進めていたセルビア戦も2セット連取したのち、簡単に3セット連続でとられ負けるなど、おおよそ緊張感のない戦いを続けてしまっている
こんなもたもたした感じでいいのだろうか?ほんとに低迷期を脱してメダルが狙えるところまで力をつけてきているのだろうか?
その答えは北京で突きつけられることになるだろう。

竹下主将はチームの総意を代弁するかのように「やっとスタートラインに立った感じです」と締めくくった会見で笑顔を見せなかった事だけが救いか?




琴欧州   初優勝した角界のベッカム

  • 2008/05/26(月) 15:26:03

カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ。
2002年彗星のごとく現れた身長202cmの大男。




後に「角界のベッカム」と人気を博すことになる「琴欧州」である。

元々レスリングのジュニアのヨーロッパチャンピオンとしてオリンピックを目指していた地元の英雄はその抜群の格闘技センスと足腰の強さで日本の相撲でも通用すると期待されていた逸材だった。

体格を生かしたパワーあふれる相撲を好むのかと思いきや右四つからの寄り切りを得意とするあたりセンスを感じる外国人関取だ。しかし、センスがありながらここ一番の大事な時に平幕・格下相手に簡単に寄り切られたり、不本意な負けが続くとマスコミや付き人に当たるなど外国人特有なのか感情の起伏を抑えられずに苛立ちを露呈してしまうなど精神的なもろさも否めない。しかも近年は初のヨーロッパ人横綱を期待されるほどの成長を遂げながら膝の故障で負け越したりしていまいち低迷してる感があり期待を大きく裏切り続けていた力士だった。

そんな琴欧州の膝が今場所はあまり悲鳴を上げず、足腰の粘りも出てきて精神的にも安定していた。そして見事初優勝を飾った。

白鵬・朝青龍の一騎打ちに待ったをかけるなら琴欧州だろうと言われて臨んだここ数場所、今場所は特に体調がよかったのだろうが両横綱を撃破しての完全優勝だった。
優勝が近付いた13日目に格下の伏兵「安馬」にあっさり負けるところは相変わらずの「琴欧州」らしいところではあるが、上手を取った時のあの力強さと安定感はまさに優勝者にふさわしい取り組みだった。また、勝ったのが外国人力士とちょっとさびしい感じもするが初土俵からみてきた僕は嬉しい優勝だった。
横綱への道はまだまだ険しいだろうが是非上り詰めてもらいたい。



香川真司   19歳の素顔

  • 2008/05/24(土) 14:32:36

ワールドカップアジア予選で苦戦を強いられている岡田監督だが、いよいよ温存していたヨーロッパ組を召集したり若手を初召集したりと躍起になっている。そんな中で一人の19歳に僕は度肝を抜かれた。史上初の平成生まれの代表候補は19歳でしかもJ2のセレッソ大阪に所属するいわば無名の選手だった。

その男の名は香川真司。




「テレビで見たことのある人や、世界で戦ってきた人ばかり」と緊張気味に練習に参加する姿は初々しかったがいざピッチに立ち紅白戦形式の練習になると
闘莉王や徳永といった経験豊富な代表クラスをドリブルで抜き去り周囲や関係者のどよめきを誘った。

クロスの精度はまだまだ改善の余地が沢山ありそうだが一瞬のスピードと判断力はきらりと光るものがあった。何よりも日の丸を背負う代表に必要不可欠な「魂」を持った選手であることがわかったのが何よりの収穫か。

監督も「外から見ていてもセンスや技術は素晴らしいと思っていたが、精神的にも非常にタフ。徳永(悠平)の服を引っ張って引きずり倒すなんて、思ってもみなかった」と岡田監督がコメントを残すほどである。経験を積んで世界とのスピードやパワーの差を体感し弱点であろうクロスの精度や90分走れる体力を身につけた時、彼は更なる輝きをみせるであろう。

鹿島アントラーズの内田といいガンバ大阪の安田理大といい大学生の長友といい”飛び級”でフル代表に抜擢される若手が増えてきて将来を見据えると楽しみな代表のメンバー構成だが10代でフル代表入りし20歳代前半で中心メンバーという流れはどこの国でもいまや当たり前になりつつある。
世界のサッカー界の流れの中ではまだまだ非力で大きな差を感じてしまう。香川のような生きのいい若手がもっと沢山出てこないといけないのだろう。
1998年のフランスワールドカップで当時18歳の市川(清水)や小野(現・ボーフム)を起用した若手抜擢に積極的な岡田監督のうちはかなりチャンスがありそうなのだが・・・

松井大輔   ヨーロッパの大輔

  • 2008/05/21(水) 11:26:06

アメリカで「大輔」と言えばボストン・レッドソックスの「松坂大輔」を思い出すだろうがヨーロッパで「大輔」と言えば「松井大輔」の名が轟いている。

京都サンガからフランスの2部チームであった「ルマン」に入団し瞬く間にフランスのサッカーファンを虜にした。類まれなるパスセンスを持ち、天才というより鬼才と呼ばれるほどのトリッキーなプレーで相手を切り裂き観客を魅了し続けている。
2部のチームを1部に引き上げさらに中位につけ、時に番狂わせを演じるほどのチームに成長させた男を地元サポーターを「ルマンの太陽」と呼び最高の賛辞を送り続けている。持病の腰痛に苦しみながらもセンスを感じさせるキレのあるプレーを随所に見せ続けている男にフランスはもとよりヨーロッパ各地のクラブが「大輔」獲得に動いたこの夏。

ルマンも貴重な戦力として残留を心から望んでいたようだが本人はチームの成長よりも自分の更なる可能性にかけた様だ。
フランスの古豪サンテティエンヌに移籍が決まった。チャンピオンズリーグには出場できなくても(その下と位置づけられているが)ヨーロッパ連盟のカップ戦には出場できるチームに移籍した事は天才に更なる輝きを与えるチャンスになったことは間違いないようだ。

左サイドハーフやトップ下、右サイドハーフだけでなく1.5列目など幅広くこなし、戦術理解度も高い。最近ではゴール前のこぼれ球を拾うべくこまめにスペースへと走り込み、その技術の高さと合わせたゴールを決めることもある。
運動量の少なさやフィジカル面の弱さを指摘する声もあるがそれを補って余りあるプレーの質の高さ・キレがあるのだからチームにとって使いやすい選手であろう。
フル代表に常時呼ばれても不思議でない選手であり先発でもスーパーサブでも試合の流れをコントロールできる天才肌である。

韓国の英雄マンチェスターUのパク・チソンが「今まで見たサッカー選手の中で最高の才能を感じる」とまで評した「大輔」の更なる発展を信じている。



エナン・ア―デン   〜引き際の美学〜

  • 2008/05/18(日) 11:21:07

女子テニス界に衝撃のニュースが舞い込んできた。最新のランキングで1位のベルギーの若き女帝エナン・アーデンが25歳の早すぎる引退を表明したのだ。

絶頂期の選手の突然の引退に周りは重病説や昨年の離婚が原因か?とはやし立てているがそれも無理もないのかも。世界ランク1位のまま一線から退く選手が過去にはいなかったのだから。

「自分はわき上がる気持ちに支えられてテニスをやってきた。だが、自分の中にそれを感じられなくなった」とこみあげる熱いものを拭いながら淡々と語る姿に引き際の美学を感じたのは僕だけだろうか?

連覇した昨季最終戦のツアー選手権で「自分の最高点に達した」と感じたという。離婚を乗り越え得意のクレーコートの全仏オープンで3連覇。さらには全米も制した若き女帝・精密機械は2年連続で年間ランク1位を守った実力者であった。

激動の昨年は長らく疎遠になっていた家族と奇跡的な復縁を果たしテニスよりも家族を大切にしたいと考えていたらしいがそういう所も彼女らしい気がしてならない。
今、世界のテニス界はウィリアムズ姉妹やシャラポアに代表されるように大型でパワーで相手を牛耳るパワーテニスが主流である。その大きな流れにのみこまれることなく正確無比な片手打ちのバックハンドのストロークで立ち向かい続けたのである。そのせいか故障も多かったし精神的にもタフな局面が多かったであろうがそのファイティングスピリットは目を見張るものがありファンを魅了し続けた。

「自分に嘘はつけなかった」と正直に露呈した彼女の決断に残念ではあるが心から祝福したいと思った。
前人未到の4連覇が懸かり「大好きだ」という得意の全仏オープンの開催を間近に控えての終止符。
「何も後悔はない。正しい決定だと思う」と笑った女帝の目から一滴の涙がこぼれたのを見たが最後まで彼女は笑い続けた。まさしく引き際の美学を見た気がした。
これから送る第二の人生で更なる幸せになれますように・・・・



ルイ・コスタ  引退したポルトガルの太陽

  • 2008/05/17(土) 11:44:16

ルイ・コスタ。

ポルトガルの太陽と言われ華麗なボールコントロールとピンポイントパスで「マエストロ」のニックネームがつけられた生粋の「10番」。

プロのキャリアを始めたチーム。彼の言葉を借りれば「我が家」のベンフィカというポルトガルのクラブチームで引退をした。ルイ・コスタ。彼ほど不運な状況に度々出会いながらも明るく前向きにふるまい続けた選手はいないだろうと思う。

ルイ・コスタはいつも列の最後尾についてピッチに入場してくる。
これは彼の試合に入る前の言わばジンクスである。しかし、“現役最後の日”となった5月11日に万雷の拍手の中、ピッチに最初に姿を現したのは2人の息子の手を引いた背番号「10」のユニホームだった。
最後の最後で自らの試合前の“儀式”にまでもピリオドを打ち真っ先に愛してやまないベンフィカサポーターに手を振った。




ホームのルス・スタジアムのバックスタンドには、1階席すべてを覆い隠す「OBRIGADO RUI(あ。りがとう。ルイ)」と書かれた横断幕、サポーターもいつもの「ベンフィーカ!」の代わりに声を枯らして「ルイ・コースタ!」と叫び続けた。この日の主役、ルイ・コスタの胸に去来するものは果たして何だったのだろうか

「12年間“家”を留守にしてごめんよ。12年前と変わらぬプレーを見せることを約束するよ」と復帰会見で切り出したルイ・コスタだが、すぐに「ただ僕はベンフィカの救世主になれるとは思っていないし、ポジションを約束されているわけでもない。だからチームの勝利のために戦う一選手に過ぎないと思っているよ」と謙遜(けんそん)したコメントを続けた。それだけで十分だったサポーターはルイ・コスタの復帰を心から喜んだ。

12年前、当時人気・実力ともに世界トップと言われた男の移籍先は世界の注目の的だった。
移籍先はイタリアのフィオレンティーナ。世界中の誰もが驚いた。イタリアではACミランにユベントス、スペインからレアル・マドリードにバルセロナと世界のトップチームが彼にオファーを出していたにもかかわらず彼が決めたのはフィオレンティーナだった。
正確に言うと彼は決めていなかった当時財政難にあえいでいたベンフィカがより高い移籍金のオファーをだしたフィオレンティーナに売ったのだ。

しかしルイ・コスタは一言も文句を言わなかったし「育ててくれたクラブの為になるのなら」と喜んで移籍に応じた。ビッグクラブに移籍していたならタイトルを獲得しもっともっと輝いていたであろうが彼はそれを望まなかった。

更に悲劇は繰り返される。
ベンフィカに復帰してすぐの試合で足を痛めてしまう。チームドクターの診断は「軽傷」だった。チームの不振を救うべく足を引きずりながらプレーする姿にファンの方から「もう、休め」「もう一度診察を」と声が大きくなったらしい。そこでチームが再診をしたところ「重症」だった事がわかったそれを聞いた本人は「重症って分かっていたさ。だって30年この足と付き合っているんだから。でもチームドクターの判断に従うのはチームの一員として当たり前じゃないか」といとも簡単に言ってのけた。

「ルイ・コスタはいつもベンフィカのカリスマ。“マエストロ”、僕らにあと1年音楽を奏でてくれ!」とサポーターから署名が集められ引退撤回を求める声が大きくなっても彼は変わらなかった。すべてをクラブ・ベンフィカの為に決めてきた男の初めての”反旗”だったのか「ベンフィカでキャリアを終えることを許してくれたすべての人に感謝したい」とその伝説のマエストロは静かにタクトをピッチにおいて去ってしまった。

ルイ・コスタ。
ポルトガルの太陽。
僕はあなたの事を一生忘れない。ありがとう”マエストロ”。

体操ニッポン 北京へ

  • 2008/05/14(水) 11:32:43

アテネで悲願の団体金メダルを獲得し体操ニッポンの復活を印象つけた男子体操団体の北京行きメンバーが決まった。




アテネのメダリストや昨年の世界選手権で活躍した水鳥らが代表から漏れる中、大学生が2人もはいるなどフレッシュな陣容となったようだ。コマネチが活躍し10点満点を連発したあの時からもう何年経つのだろうか?
今、体操の採点は過去の減点方式から変わり加点方式になり10点満点でなくなっているのをご存じだろうか?さらに技の進歩も目覚ましく「月面宙返り」はウルトラCと言われた当時の最高難度であったが今はなんとB難度で正確に寸分の乱れなくこなしてもとうてい10点はもらえない時代である。世界は今E難度が主流でコマネチが活躍していた頃から言うとZ難度ぐらいのハイレベルな戦いになっているのだ。

上限がない演技価値点(A得点)を高めるには難しい技を組み込む必要がある。肉体的な負担が増すため「選手を壊すルール」とも言われ、世界のトップ選手でも負傷が相次いでいた。
日本勢も例外でなくアテネの金メダリストで長く日本の体操界をひっぱってきたプリンス・塚原も世界の精密機械と称された鹿島もけがの餌食になりアテネのキャプテンで世界選手権で大ブレークした水鳥もより難度の高い技に挑戦て負傷し回復せずに今回代表入りを逃してしまった米田や塚原のようなベテラン勢は体力勝負を避け美しさを競う演技実施点(B得点)に活路を求めたが遠く及ばなかった
一方、大学生の内村、坂本と社会人1年目の沖口は体力が備わった若さで新しい技を次々とマスターしていった。ベテランや中堅が「怖いもの知らず」とうらやむほど新しい勢いが生まれたのが協会としてはうれしい誤算か?若さの勢いは両刃の剣でもある。国際舞台の緊張感は未経験のため、崩れると歯止めがきかない。メダリスト4人を失ったのは知名度が影響する採点競技では痛いのではないだろうか?
あの絶対王者・中国でさえ今回の北京を見据え若手で臨んだアテネで大失敗をしてしまい日本はいわばタナぼたの金メダルに輝いたのだ。五輪で2大会連続の金メダル獲得のハードルは限りなく高い気がするが新ルールになり一層見ていて面白みが増した体操に注目していきたい。


(『世界の芸術』と評される鹿島のあん馬)



(安定感抜群の富田の鉄棒の離れ業)

ヨーロッパチャンピンズリーグ決勝を前に

  • 2008/05/13(火) 13:26:16

いよいよヨーロッパの最強クラブチームが決まる時が来た。史上初のイングランド勢同士の決勝戦となったがここ数年ヨーロッパのクラブチームはイングランド中心に回っているがイングランド勢には思い出したくない過去があった事を覚えているだろうか?
80年代にもイングランドのクラブチームは栄華を誇っていた。その反面フーリガンと呼ばれる過激なサポーターがヨーロッパ各地でいろんな問題を起こし続け85年のチャンピオンズカップ決勝で、とうとう「ヘイゼルの悲劇」を引き起こした。ベルギーのヘイゼル・スタジアムで行われたリバプール対ユベントスで多数の死傷者を出す大惨事を起こしてしまったのだ。
そこからサポーターは各地で締め出しにあいイングランドのチームの次第に衰退していった。しかし、イングランドの各チームはこの大きな事件をきっかけに反省しスタジアムを改修したり観客の手荷物チェックを強化したりそぐわない観客に強制退去を求めたりと努力を重ね今や世界一のリーグと呼ばれるまでにその人気や観客マナーは激変した。

大金持ちと呼ばれる人たちが次々とクラブを買収し人気選手を世界各地から獲得し豊富な放映権をバックにリーグは栄華を極めるのだ。今年モスクワで行われるファイナルはそんなリーグを代表する2チームで奇しくもリーグきっての裕福な2チームが激突するのだから面白いに決まっている。最高のリーグの最高の2チームのガチンコ対決。しかもプレミアリーグでも最終節までこの2チームによる優勝争いが行われマンチェスターが辛くも逃げきったのだが、そんな因縁も踏まえてさらに面白さはヒートアップしそうだ。
前線に決定力のある選手をそろえるのはファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッド。伝説と化した98−99シーズン決勝でバイエルンに劇的な勝利を収め、「カンプ・ノウの奇跡」と呼ばれた。、“赤い悪魔”(ユナイテッドの愛称)の名を世界にとどろかせた再来狙う
かたやチェルシーも初の決勝進出となるのが不思議なほどに近年はロシア人の富豪アブラモビッチがオーナーとなって以来、巨額の投資でスター選手を買いあさり欧州のフットボールシーンを“盛り上げて”きた。
マンチェスターのクリスティアーノ・ロナウドにテべスにルーニーに韓国の至宝パク・チソン対するチェルシーもランパードにドログバにシェフチェンコにバラックとそうそうたるメンバーで点取り合戦のけはいが濃厚。しかも豊富な攻撃陣を持つ両チームの共通した強さの秘訣は”ディフェンスの強さ”というのだからホントに楽しみな一戦であろう。今から胸が高鳴る思いを抑えられない自分がいる。


井川慶(ヤンキース)

  • 2008/05/12(月) 10:25:20

松坂大輔がレッドソックスに約50億で落札され入団した年にライバルであるヤンキースは阪神の井川慶を約30億で落札した。鳴り物入りでヤンキースの伝統であるピンストライプのユニフォームに袖を通した左腕がメジャーで活躍する姿をどれだけの日本人が想像したのだろうか?




「通用しないのでは?」と懐疑的に感じたファンの方が多かったはずだが当の本人は「やれる」と信じていたようである。
しかし140kmそこそこの直球とチェンジアップだけでは通用するはずもなく1年目は完全にニューヨーカーの期待を裏切った感じになった。オフには早速トレードの噂が飛び交うなど首脳陣も扱いに困っている様子だった。雪辱を晴らすべく臨んだ2年目の今季もオープン戦から結果が出せず開幕ローテーションどころか3A落ちになるなど活躍する場もチャンスも失っていた。そんな井川慶に待望のチャンスが巡ってきた。

相次ぐ主力の故障に若き先発投手陣の不調で浮上のきっかけをつかみそこねているチームの救世主になるべくメジャー再昇格、即先発に起用されたのだが・・・

しかしメジャー屈指のタイガース打線に打たれるは打たれるはまさに打撃投手なみに3回0/3を投げて11安打6失点。64球で終わった今季メジャー初先発の失敗は、後がない井川慶に厳しい現実を突きつけた。
「ストライクを集めすぎたのが失敗でした」と四死球0を自己評価しているのか打たれた事を何とも反省していないともとれる第一声に同じ日本人として恥ずかしいとも感じた。

さらに「(メジャーでは)少なくとも2つの変化球が使えないと厳しい」と話した監督の3A再降格ともとれるコメントを聞いて「野球をやる事には変わりないんで」と発言。これには流石に日本のメディアも呆れて物が言えない感じ

のようだ。
“背水登板”で大失態をおかしマイナーへ逆戻りの可能性があっても涼しい顔ができるそれが井川慶の凄さなのか無神経さなのかはわからないが完全にニューヨーカーから見放されたことだけは事実のようだ。



ヒルマン率いるロイヤルズ アメリカ版スモールベースボール

  • 2008/05/10(土) 13:25:57

華やかなメジャーリーグの中にあって収入も少なくここ10数年人気・実力ともに低迷していた球団が今年、日本の野球の力で大きな変貌を遂げようとしている。
昨年まで日本ハムを率い2年連続でパリーグを制したヒルマン監督が率いるカンザスシティー・ロイヤルズだ。

万年最下位のチームの再建を託された男がとった戦術はスモールベースボールだった。
その最たる作戦の成功例は開幕3連戦。敵地デトロイトで行われたタイガース戦だ。大型補強を敢行しヤンキースをゆうにしのぐメジャー最高の大型大砲打線を売り物に今季のワールドチャンピオン最右翼と呼び声が高いタイガース相手に開幕3連勝をしてみせた。

ヤクルトが巨人に対してやったことをヒルマンはやってのけたのだ。ヒルマン監督は就任後、最初の仕事として選手たちの「意識」にメスを入れた。資金力にものを言わせて大砲をそろえたチームに勝とうと思ったら、スピードでかき回すしかない。ヒルマン監督はベンチでストップウォッチを手離さず、コンマ1秒を縮めさせようとした。さらに日本ハム時代からの盟友である懐刀の白井一幸氏がビデオ映像を駆使し、相手投手がけん制球を投げる時のくせを看破して盗塁につなげる、緻密な日本流戦術も浸透させた。

白井氏はヒルマンが日本ハム監督時代のヘッドコーチだった。彼を特別顧問・臨時コーチとして招へいしたのだ。機動力で奪った1点を守りきる意識も徹底させた。春季キャンプからバント処理や中継プレーといった細かい守備練習にも多くの時間を割いた。ミスが出ると、必ずプレーを止めて、もう一度同じプレーを繰り返させた。まさに日本流の指導方法そのもので。

反発するベテラン勢を尻目に若手にとことんヒルマン流を教え込んだ。その手腕は日本古来の押し付け型でなくアメリカの誇る文化である対話法式を取り入れたらしい。
「日本野球の考え方をアメリカ方式で選手に浸透させる」軸はぶれなかったしその成果は如実に結果として現れている。
開幕3連勝がまぐれでないことを証明するかのように万年最下位のチームがトップと数ゲーム差のところで首位争いをしているのだ。メジャーで初めて指揮を取るヒルマン監督が、若いチームをまとめて、どこまで強豪に立ち向かえるか。過去4年で3回、シーズン100敗以上を喫したロイヤルズが過去の栄光を取り戻せるのか?と興味がますます湧いてきた。

元来、日本の野球は世界一だと思っている。

バントや犠打・守備力に走塁、データ解析に戦術とパワー野球に立ち向かうには十分なほどの作戦が日本の野球には凝縮されていると思っている。それがヒルマンというアメリカ人の手で証明してみせることを楽しみに思うし大いに期待したいと思う。

カンザスシティー・ロイヤルズに注目だ!!

ウサイン・ボルト

  • 2008/05/07(水) 13:14:29

昨年行われた大阪世界陸上でアサファ・パウエル(ジャマイカ)とタイソン・ゲイ(アメリカ)の男子短距離頂上決戦の間隙をぬって一人の大男が男子200mで銀メダルを獲得した。

その男の名はウサイン・ボルト(22歳)




カリブの怪人と呼ばれるその男を初めて見たのは彼が15歳で出場した世界ジュニア陸上の男子100m決勝だった。
当時全くと言っていい無名選手は3〜4歳年上の世界のなみいる強豪を抑えて優勝をさらったのだった。心底驚いたのを今でも覚えている。

その時からすっかり僕は彼の虜になってしまった。ジュニア世代といえば身体の成長期とかぶるため1歳年が違えば身体能力は雲泥の差といわれている。事実歴代のチャンピオンを見てもその傾向は否定できない。そのカテゴリーで15歳で金メダルを獲得した事の凄さを世界中の陸上ファン知っているのだ。ちなみに200mのジュニア時代自己記録は19秒93で、史上初めてジュニアで20秒の壁を破ったのが彼だった。

カール・ルイスもリロイ・バレルもタイソン・ゲイも200・400mの神様マイケル・ジョンソンも20秒をジュニア世代で破れなかった事を説明すれば彼の凄さがなお分かってもらえると思うのだが・・・。

2007年世界陸上選手権大阪大会で、200メートル19秒91で銀メダルを獲得し一気にシニア世代のチャンピオンを射程圏内にとらえる所まで上り詰めてきた。北京では金メダルの有力候補に名乗りを上げるであろうその怪人はなんとシーズンの最初に9秒76の世界歴代2位の好タイムで優勝してしまった。

一躍世界のトップに躍り出た感じだ。同郷で世界記録保持者アサファ・パウエルも本番に向け調子を上げてくるだろうし世界チャンピオンのタイソン・ゲイを含むアメリカ勢も黙ってないだろうますます面白くなりそうな男子短距離界であるが覚えておいてほしいウサイン・ボルトの名を。

その男の名はウサイン・ボルト(22歳)

福原愛    福原愛の期待に対する苦悩

  • 2008/05/06(火) 11:26:00

福原愛に期待する声が大きすぎるのではないだろうか?




幼少の頃からメディアに出続け、今尚日本のトップに君臨している19歳は北京オリンピックでメダル獲得を望まれているようだ。確かに世界ランクは10位と日本人のトップであり世界の10番なのだから当然の様にメダル候補と呼ばれるのに意義はない。
しかし卓球は中国の独壇場でトップ10の内中国選手か元中国人(帰化した選手)がほぼ全員といってよい。ランク上位は軒並み強豪で10位の福原には現実的にはノーチャンスといっても言い過ぎではないだろう。先日行われた日本リーグの個人トーナメントを見てその気持ちは固まった。




格下相手の初戦の2回戦を苦しみながらなんとか突破したが、3回戦で過去の対戦で相性の悪い藤沼亜衣に簡単に破れた「今回は勝負より内容重視。練習の成果も試せたし十分満足しています。」と強がったが調整段階とはいえこんな状態でどうやって世界と戦うのだろうか?ましては中国勢を倒してメダル獲得など「夢物語」の域ではないかとさえ思う。

「大会前の練習中に軽度のぎっくり腰を起こした」と監督のコメントでマスコミが「なるほど、なら仕方がない」と本番は心配ないと納得したかのような論調になっている事にも一抹の不安を感じてしまう。
「技術面の大幅改造に五輪用特別コーチをつけ、本格的に筋力トレに着手した矢先でのアクシデント」という事だがオリンピック数か月前に大幅な作戦であったり強化方針のプラン変更を求められる程、福原本人は焦っている事がマスコミは分かっているのだろうか?「目標まで50%。自信にはなった」という福原の強がっているコメントをどう受け止めるのだろうか?
「体脂肪を落とし筋量を増やした方がいい」という監督のコメントも「今更」と思わざるをえない。監督も福原本人も気づいているであろう『焦り』をマスコミは気づこうとしない事が福原愛という有望な選手をダメにしてしましそうである。

「そんな逆境に耐え結果を出す」という福原の頑張りに期待する一方でもう少し楽にさせてあげれたらとも思う。頑張ってほしいと心から思っているのだが・・・・

クルム伊達公子

  • 2008/05/05(月) 15:39:33

世界の伊達公子が現役に復帰した。
結婚し子供ももうけてなお現役に復帰した事に賛否両論あるようだが彼女の真意を知るまでは批評をやめておこうと思うが、今現在では日本のテニス界は歓迎するべきではないだろうかと思う。

日本のテニス界は伊達公子引退後に世界と対等に戦えたのは杉山愛のダブルスぐらいで有望な若手がこぞって出てくる環境には全くない。
シャラポワやビーナス姉妹の方が日本でも有名で活躍している日本人のテニスプレヤーを知られていないのが今の日本の現状であろう。今の若手と言われる選手は幼いころに見た伊達公子のプレーを見てテニスに憧れウィンブルドンを目指してテニスを始め練習してきた世代であろう。そんなあこがれの人が現役復帰したのだから刺激になる事は間違いないだろうがいざ、試合を見ているとどちらが若手か分からないほどの伊達の動きの良さと若手選手の動きの悪さが目立ってしまった。

確かに世界トップランカーの有名選手がガチンコでしのぎを削るツアーの試合でなく下部組織のしかも日本開催である試合の為、応援席には関係者と家族しか見に来ていないのがいつもの感じだが一目伊達公子を見ようと超満員の観客が入りカメラ片手に観客の全員が伊達公子の応援に回り対戦する若手選手にとっては完全なるアウェー状態では普段の力を出せというのが無理な要求ではないだろうか?
今までそんな環境で追い詰められてテニスをしたことのない高校生を含む若手選手が委縮してしまうのをあざ笑うかの様な伊達のプレーが随所に見られた。




「若手に何をやってるんだ!」「早く私を越えなさい!」と魂を込めた伊達の一打一打が若手の彼女たちに響いているのだろうか?「憧れの伊達先輩と試合ができるなんて・・・」と感激に浸っている選手がいるとは考えたくはないが今大会においては若手から覇気は感じれなかったのが現実だ。

そんな中、一緒にダブルスを組み優勝を遂げた奈良くるみ選手は刺激を受けた様だ。
気後れすることなく堂々とプレーし疲労の見えた伊達を盛り上げる活躍だった。今後もこういった選手が一人でも出てきたら日本テニス界にうっすらとだが光が差すかもしれないと期待させる。そういった意味で伊達公子の現役復帰を歓迎している。すべては若手の為に。すべては日本テニス界の未来の為に。



新井貴浩  阪神の新井

  • 2008/05/03(土) 12:31:28

新井貴浩





広島から鳴り物入りで入団してきた新井のプレッシャーとはどんな感じなのだろうか?と想像する。
広島入団当時から「兄貴」と慕う金本の影響もあり阪神に入団を決めたのだろうが阪神ファンの凄さやマスコミの注目度たるもの生半可な精神では到底つぶれてしまうのが普通であろう。
新井の持ち味であるホームランが出なくても最低限の仕事をこなし黙々と打点を稼ぎ続ける姿に新井のポテンシャルの高さを感じずにはいられない。精神的にも肉体的・技術的にも今の彼は阪神にはなくてはならない存在、言わば「阪神の顔」になりつつある。

兄貴・金本にいじられようとも臆することなく対処しマスコミの必要以上の取材にも謙虚に対応する姿に新井の今年にかける思いや野球への情熱をひしひしと感じ取れるし阪神の生え抜き選手達のいい見本になっているのではないか?

大観衆の前で野球ができる喜びやファンに期待されそれに答えたときの快感、答えられなかった時の悔しさなど日頃、阪神の生え抜き選手が極々当たり前のように感じている感情を「ありがたい」と思える新井だからこそ阪神ファンはみんな応援するし親しみを持って接しているのではないだろうか?

「打撃練習が終わっても最後まで若い選手や裏方さんといっしょに球拾いをしているところにはビックリした」とキャンプで新井の謙虚さに驚いた岡田監督のコメントが新井がFAで移籍してきた意味の大きさを十二分に表現しているのではないだろうか?




さらに先日、サヨナラホームランを放ちヒーローの座を独り占めにしたインタビューでも「きのう負けたんで、きょうのミーティングで『連敗だけは阻止しよう』と(コーチも)話しておられました。勝てたのはチーム全員の力だったと思います」と冷静に謙虚な発言を繰り返していた事も新井の人柄をよくあらわしている。

あとは生え抜き選手達がそれをどう感じ取るかがチームの大きさにつながるのではないだろうかと思う。「選手個人はチームの歯車の一つ」と考える首脳陣が多くなった一方で個人がチームに出来ることを精一杯表現できる選手が少なくなったのが今のプロスポーツ界の大きな流れだと思う。
そんな契約だとかお金だとかというプロスポーツの裏の部分をを忘れさせる新井の泥臭さに阪神ファンはより一層の親しみを感じ応援に熱が入るのではないだろうか?「阪神の新井」がチームやプロ野球界強いてはプロスポーツ界にスポーツの根源を改めて教えてくれている気がする。

井上康生  内また 『完全なる敗北』

  • 2008/05/01(木) 12:34:48

全日本人柔道家が一度は手にしたいタイトルが全日本選手権であろう。
かの山下康裕の前人未到の9連覇の陰に隠れ続けた斉藤仁は世界選手権も勝ちオリンピックも2連覇したのにも関わらず全日本選手権を取れてなかった。
そんな斉藤が悲願の優勝をした時の涙まじりのコメント「やっと日本一の柔道家になる事ができました」が印象に残っている。
近年は世界選手権やオリンピックの選考会を兼ねる事が多く少し趣きが変わってきたように思うが真の日本一決定戦としての大会の誇りは今だ健在だ。

29日に行われた大会は各選手がいろんな思いと異なる状況下の元でのガチンコ勝負に臨んだわけだが今回は井上康生に注目してみた。

伝家の宝刀「内また」を武器に世界を席巻した男は日本史上最高の柔道家として長く君臨してきた。
一瞬のすきを逃さないその技の切れ味は技が来ると解っていても対応できないほどだ。シドニーオリンピックではオール内またで一本勝ちという圧勝劇を演じて見せた。しかし研究に研究をされ尽くした挙句、自らも大きな故障に悩まされいつしかその技の切れ味は鋭さを欠いていたのだ。
全盛期と比べると明らかにスピード、切れ味が違う技でも『一本勝ち』する事にこだわり続けた男はいつしか世界は勿論日本国内でも勝てなくなった。人は言った「康生はもっと大人の柔道をするべきだ」「内またを見せ技にして他の技で相手を揺さぶれ」・・・と。しかし井上康生は変えなかった。大人の柔道も世界対策もしなかったのだ。ひたすら「内また」での一本勝ちにこだわった男を人は「康生の時代は終わった」と冷たく突き放した。

確かに井上康生の時代は終わってたのかもしれない。
「大人の柔道」を覚えればまだまだ世界と戦えたかも知れない。しかしこの男はしなかったのだが世間とはそこを認めてあげる事はできないものなのだろうか?
いつ何時どのタイミングでもその技を仕掛けて、相手は解っていても受けれない所まで技を極める事の奥深さと難しさをわかってやる事はできないものだろうか?

最後と決めて出場した大会の試合で敗色濃厚の残り10秒で抜いた伝家の宝刀「内また」。素人目に見て最高のタイミングで蹴り上げた近年見る最高の「内また」をいとも簡単に「内またすかし」で返されそのまま押さえ込まれたのだ。『完全なる敗北』だったろう

押さえ込まれていた30秒の間、何を思ったのだろうか?何を考えたのだろうか?それともこの逆境をはね返す事に専念していたのだろうか?




「内また」で敗れた事を誇りに思うのだろうか?「内また」にこだわり続けた自分を責めたのだろうか?何度考えても僕には到底解らない。

一度本心を聞いてみたいと思うが教えてくれない気がする。
ひとつ言える事は審判に促され気丈に礼をする男の涙に感極まるものを感じていた自分がいた事だけだ。




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