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東京世界体操選手権 男子団体決勝

  • 2011/10/16(日) 13:32:40

前人未到の個人総合3連覇がかかる東京世界体操選手権。日本のエース内村航平は大会前は事あるごとに個人総合の事よりも「団体」の金メダル獲得に意欲を見せていた。団体で掴んだ金メダルの重さの事はアテネオリンピックをテレビで見て感動を覚えたあの日から、塚原を含め富田や鹿島といった大先輩から伝え聞いている。

あの感動は内村の心を大きく揺さぶった。とくに最後のエース冨田の鉄棒は忘れられないという。最後の最後まで「綺麗な体操」を魅せた冨田は落下の危険を考え離れ業コバチを回避する作戦を無視して自分の体操を貫いた。

その先にあったものは悲願の金メダルと体操ニッポンの夜明けだった。期待された北京は小さなミスが重なり中国に完敗した。これを機に冨田・鹿島の2大エースはチームを離れた。内村はエースに成長し個人総合の世界チャンピオンの称号まで手にした。

そんな内村に課せられたノルマはただ一つ!団体の金メダル!これだけだ。

33年ぶりの悲願は真の体操ニッポン復活を告げる事を内村は誰よりも知っている。

予選をトップで通過した日本。だが得点システムが異なる決勝は各種目のスペシャリストが集まる中国有利の声はぬぐえない。

内村をはじめ山室、田中と得手不得手はあるものの比較的オールラウンダーを集めた日本に対し中国は各種目のスぺシャリストを選び結晶の一発勝負にかけていたのだ。

ミスの許されない団体戦で日本はあん馬で落下した。中国も小さなミスはあったものの安定感では一歩リードしていた。この安定感から精神的余裕を生み徐々に王者・中国は日本を追い詰めていく。神経戦が展開されていた中盤から後半にかけて日本チームから笑顔が消え確実に追い詰められていたのは圧倒的な応援を受けて優位なはずのホーム・日本だった。

最後の6種目目。ここまで全体の2位の日本は高得点が見込める日本。対するここまでトップのライバル中国は体力的に辛さがあり最終種目としては不利と言われる床。

会場内は「金メダル」の期待が現実味を帯びボルテージが上がってきた。

会場の視線が鉄棒に集まる中、会場の中央の床上では華麗な大技が連発されまるでマグネットを履いているかのようにピタッと着地が止まり続ける。これが世界の中国の底力なのだ!と言わんばかりに床のスペシャリスト達はF難度のルドルフを成功させ最終種目と思わせない脚力で着地をとめていくのだ。

中国から受ける無言のプレッシャー!それでも会場から高まる期待!

日本チームからは悲壮感すら感じさせた。完全に飲み込まれた日本は2番手で田中がまさかの落下。この時点で最終演技者の内村と中国の差は16点以上。期待が膨らむファンの声援とは裏腹に完璧な演技をしても届かない事を内村はそして日本チームの全員が知っていた。

誰よりも内村自身がノルマに上げた団体の金メダル!演技前に悲願がかなわなかった残酷な瞬間である。

内村の集中力は途切れていたことは明白だった。あのアテネで魅せた冨田と同じコバチに挑むも落下してしまったのだ。会場から悲鳴が上がる。内村にとってこの「悲鳴」がどれだけ辛かったことだろう。

辛うじて銀メダルは守ったものの内村は「こんな姿しか見せれなくて申し訳ない・・・」と唇を噛んだ。

これが世界なのだ。完全アウェー感のあったはずの中国は最後の最後で地力をみせてくれた。これが5連覇の貫録と強さなのだ。

この雪辱はロンドンオリンピックで晴らすしかない。体操ニッポンの完全復活は来年までお預けである。

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